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数は人間が考えだした虚構である

  • 2月13日
  • 読了時間: 4分

報告が遅くなってしまいましたが、先週は伴田監督とのトークセッションを実施しました!


予定より時間を延長してお送りしましたが、アート映画を作る監督としての視座とその背景にある膨大な宇宙観に触れることができ、それはもうとても濃厚な時間でした。(今も全然消化しきれておりません)


なんというか、伴田監督のお話を聞いていると言葉以外で伝わってくるものがあるので、物理学の最先端的な難解なお話しであっても受け取ることができるという感覚です。


「数は人間が考えだした虚構である」


という言葉は多くの人にとって聞いたことのない概念であり、未知の世界の扉が開かれた瞬間だったと思います。


個人的には「建築と身体の関係性」についてのお話しにとても何か触発されたものがありました。


コルビュジェが人間中心の設計基準として作った『モデュロール』という独自の寸法についてのお話しが出てきたのですが、これは多分、私の専門領域と共通項のあるところだと感じました。


モデュロールは建築空間、什器、産業製品にいたるまで、人間が「心地いい」と感じる一貫した比率を与えることを目的としていて、「座る」「立つ」「手を伸ばす」といった日常的な身体動作が最もストレスなく行える寸法があるはずだという前提で作られたのだと思います。


その試みはあまりうまくいかなかったようなのですが、それもそのはず、人間の身体は背丈もバランスもみんなバラバラですもんね。


しかしやりたいことはわかりますし、私自身も「身体に悪い椅子」とか「足をダメにするインソール」、「姿勢が悪くなるカバン」などなど挙げたらキリがないくらい不毛だと思う製品が世の中にたくさんあり、これは生産を止めることができない資本主義社会によって生まれた産物だとも思っています。


(もちろん製品とは決して身体に優しいかどうかという指標だけでなく、作り手の美学を反映した製品などであれば話は別です。わかりやすい例だとルブタンのハイヒールは私に言わせればもはや歩くためのものではなく足にはめて美しく見せる美術作品です)


他にも最近出てきた「第三の親指」なんかも、やりたいことはわかるのだけど私に言わせれば元の身体のことを全く分かっていないと思わざるを得ないものだと思っています。小指側に6本目の親指のようなものを追加しそれを使おうとすることで思いっきり手首が壊れる動きを招き、全くもって本末転倒なわけです。なぜそういう発想になるのか、身体中心主義の私としては不思議でなりません。


ちょっと辛口になってしまいましたが、この部分については私の話し相手になる人がいないので一人孤独に考えているものです。コルビュジェが私の話に耳を傾けてくれるだなんて想像できませんしね。笑


でも多分こういう話はほとんど世の中に出ていない領域だと思うので、興味を持ってくれる人は水面下にたくさんいそうな気がします。(誰か、私を見つけてくれー!)


「つくる行為」というのは、人間にとってとても大切な行為だと思います。


参加者の方から「お二人にとって肉体とは何でしょうか?」というご質問をいただいたのですが、私の回答はまさにそこに関連していて、肉体とは生成装置そのもの、フィシスそのもの、自分であり自分でない物、計り知れないもの、コントロールできないものであると思っています。


「生み出す」という行為をどのようにしていくか。

そこにはまず自分の身体への理解なくしては始められないのではないかとすら思います。


しかし現代社会の身体への価値観や捉え方はあまりに偏っています。


痩せている方がいい、若い方がいい、目が大きい方がいい、脚は長い方がいい、運動神経が優れた身体はすごい、ハゲてない方がいい、女性の身体の方がエロい・・・


「これに当てはまらない私の身体は大したことない」


となってしまうわけです。


私はこの価値観に対してずっと問題視しています。


もっと全く別の視座があるんです。

あなたの身体は果てしない。

あなたの身体はポンコツではない。

障害があるとかすら全く関係ない。


生きているということはとんでもなく不思議なことです。


近代以降、社会はあまりにも身体を蔑ろにし続けてきたと思うのでこういうことを言わなきゃいけないときが来たのかなぁと思ったりします。


とにかく、私の生徒さんはそういう価値基準で生きていません(キリ)


話が脱線してからもとに戻せなくなったのでこの辺で終わりにしますが、伴田監督とのトークセッションは動画として収録しておりますので準備が出来次第、販売しようかなと考えております。


見逃しちゃった!という方や興味が湧いた方はぜひ、続報をお待ちください😊


 
 
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