「自分の身体への理解を育む」という試みとして、フットプリントワークショップを実施しました。その後、1ヶ月ごとに復習実践会を行い、見えてきた成果などをまとめてご紹介したいと思います。
WSではまず初めに、自分の足形を採って、左右差やどのように体重がかかっているかなどを見つつ、自分の足への理解や関心を深めていただきました。 一般の方にとっては、普段自分や家族以外の足なんてあまり見る機会がありませんから、「足」と言えば「自分の足」となんとなく捉えているかもしれません。
でも実際は全く違っていて、足はとても個性的で十人十色です。ある程度タイプ分けはできるとしても、やはり一人一人全然違う足なんです。どおりで既製品の靴では合わないわけだ、とたくさんの足をみてきて思います。とはいえヒトの骨格的に"ある程度ベストな形"というものも確立されており、ビルケンシュトックをはじめドイツ製の靴は優れたものが多いなと感じます。
色が濃くなっているところは体重がかかっているところで、逆に色がついていないところは体重がかかっていないところです。
本来重心がかかって欲しい部分の色が薄いか真っ白であったり、逆に重心がかかって欲しくない部分の色が濃くなっていたりする箇所が確認できます。
また足の指が平均より短めの人や長めの人がいたり、母趾よりも人差し指の方が指が長い人などさまざまな特徴があり、それゆえ発生しやすい問題などについても解説していきました。 次に、桃子流の徹底的なフットケアの方法を学んでいただきました。この中身というのが、細かすぎて書籍や動画ではどうしても伝えづらい部分なのですが、おそらく一般的な「フットケア」から発想されるイメージとはかけ離れた内容であるとは思います。
足には小さな関節がたくさんあるわけですが、それは全て必要だからあるわけです。でも普段の生活の中で、足にとって過酷な環境下で動くことによって、その小さな関節たちにねじれが生じてしまいます。
ねじれた関節はうまく機能することができません。それらの積み重ねによって気づけばとんでもなく機能を失った足になってしまっている人は少なくないと思います。

特に足指をうまく使えなくなっている状態を劇的に改善するケアを行うと、(それは人によってはかなり激痛ではあるのですが)足の指先まで血液循環が良くなるので末端がかなりぽかぽかしてくる方が多いです。また、それによって思わぬところに変化を感じる方もいらっしゃいます。
ある方は、2年前に体調を崩し手術をされたあと、投薬治療が身体に合わず食べても嘔吐してしまう状態が長らく続いていたそうなのですが、私の書籍を読んでフットケアを行ってみたところ、なぜか嘔吐することが減っていったのだそうです。
そしてWS後はそれまでおかゆを食べていたのが白米を食べれるようになり、排便も増えたのだそうです。そんなところに影響が出るとは私も全く予想だにしませんでしたが、そういった報告は受講者の方から時折伺っています。
ちなみに私自身の経験としては、19歳のころに初めてゴルフボールフットケアに取り組んだとき、アレルギー性鼻炎による鼻詰まりが解消されていくことを経験しました。特に土踏まずをほぐすと鼻が通るということが何度もあり、そのうち鼻詰まりがなくなっていきました。そんな風に、体は思いもよらないところで影響しあっているのだと思います。
徹底的なケアのあとはWSのメインの内容とも言える、テーピングの巻き方を指導しました。私のテーピング法は師である夏嶋先生が開発した巻き方を踏襲したもので、伸縮性のあるキネシオテープを使用します。そしてやはり、一般的なキネシオテーピングとは目的もやり方も全く異なります。
大きく違う点は、筋肉ではなく骨にアプローチしているという点です。一般的なテーピングは、筋肉の補助として筋の走行に沿って貼ったりすることがあるようですが、うちの場合はテープの伸縮性を利用しテコの原理を使いながら、骨のねじれが改善する方向にテープで引っ張るということをします。
足のテーピングの巻き方は以前からも時々WSで指導してきましたが、回数を重ねるごとにみなさんがどこでつまずくのかがだいぶわかってきたので、今では指導法も随分修正しました。その甲斐あって、特に3回学びに来られた方はだいぶうまく巻けるようになったと思います。
うまく巻けると足裏の筋肉が自然と発揮しやすくなるので、「まるで勝手に足が動くみたい」という感覚を感じる方もいらっしゃいます。地面を蹴る動きに力が入りやすくなるからです。
そして最後に、テーピングを巻いた状態で足のエクササイズや歩行について詳しく指導しました。
現代人は、足指と足首の機能が低下している方が大変多く、それは現代の生活様式が大きな要因になっていると考えています。多くの方が人工物に囲まれて生活している以上、それに対してなんらかの対策法を学ぶことは、人生を豊かに生きることにつながっていくのではないかと思います。 私の場合は、フットケアはもちろんのこと、家では年中ビルケンのトングサンダルを履いてフローリングから足を守っていたり、外でも基本的にはビルケンのシューズがインソールを使って出かけることが多いです。そのほかにも工夫点は色々とあります。
「社会に絡め取られない身体」というのも、私がやろうとしていることの一つです。
そのためにはある程度の知識と技術を学ぶ必要があります。
私はもっともっと、身体がないがしろにされない世の中になってほしいなと思っているので、そういった考えも時折発信していきたいなと思います。
最後に参加者の方のビフォーアフターを一部ご紹介します!
左:ビフォー(WS当日)
中央:右足は生徒さんが自力で巻いた状態(WS当日)
右:桃子が巻いた状態(WSから2ヶ月半後)
左と右の写真で比べていただくと、テーピングを巻いているかどうかで足の形や立ち方が全然違うということがわかっていただけると思います。右の写真を撮ったときは意識的に踏ん張ってもらってはいるのですが、左の足のまま何十年と生活していくか、右の足の状態を継続的に作り、身体づくりをしていくかでは、その後の人生は大きく変わっていくだろうと思います。
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